Llama3は噂通りの凄い性能だった。オープンソースなので、活躍できる場所も無限に拡がりそうで、とても楽しみです

4月18日にMeta社より、新型LLM “Llama3″がリリースされました(1)。待望のオープンソースの新型モデルであり、またGPT-4並みの性能が期待できることから、海外のAIコミュニティの間では大変な話題となりました。
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その性能をリーダーボードで確認しました(2)。今回リリースされたのはパラメータ数が70Bと8Bの2種。特に大きい方の700億パラメータ・モデルの性能は、確かにGPT-4、Claude3-OpusそしてGemini 1.5 Proといったproprietary modelと互角に戦えそうですね。凄いです!

そこで、私がいつもやっている銀行の顧客クレームの分類タスクでLlama3がどの程度の性能が出るのか試してみることにしました。それでは早速始めましょう。

1.6カテゴリの顧客クレームを訓練無しでどこまで判別可能なのか?
今回は70Bモデルを箱から出して、特にfine tuningは行わず、そのまま使ってどの程度精度が出せるのかを確認しました。使ったデータは米国の銀行における顧客クレームデータです。今回は以下の6商品カテゴリとしました。

  • 住宅ローン

  • 当座預金口座または普通預金口座

  • 学生ローン

  • 送金、仮想通貨、または送金サービス

  • 銀行口座またはサービス

  • 消費者ローン

以下が実際のクレームの例です。全て英語です。

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今回は500サンプルほどランダムに抽出して実験しました。以下のように一つのサンプルデータに一つの商品カテゴリが付与されるようにpromptで指示しました。

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結果は88.6%の正解率と予想以上の素晴らしさでした。90%に近い精度が出たのは初めての経験でした。Llama3の潜在能力の高さが伺えます。

2.日本語のデータでどこまで精度を維持できるのか?
日本でLlama3を使う場合は、ほとんど日本語データになると思います。そこで先程の英文データをgoogle翻訳で和訳して、日本語に変換してから分類タスクを実行しました。以下がサンプル例です。今回は全て日本語です。

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こちらも82.8%の正解率と素晴らしいものでした。Llama3は米国製のモデルなので、訓練データの95%が英語とのことです。日本語への対応力がやや心配でしたが、大幅に劣化することはなさそうです。マルチリンガル・モデルが得意なMetaですから、多言語対応モデルの登場も期待できるかも知れませんね。

3.まとめ
オープンソースでありながら、トップクラスの性能を誇るという話は本当でした。この素晴らしいモデルを無料で公開してくれたMeta社に感謝するとともに、Googleなどからも良いオープンソース・モデルが出てくることを期待したいところです。次回は小型の8Bモデルの精度とその計算速度について実験してみたいと思います。 お楽しみに。

Stay tuned!

1) meta website https://llama.meta.com/llama3/
2) LMSYS Chatbot Arena Leaderboard https://chat.lmsys.org/?leaderboard

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